神岡鉱
神岡鉱 Kamiokaite
岐阜県飛騨市神岡町神岡鉱山茂住鉱床
1975年、地質調査所鉱床部所員(当時)の佐々木昭らが記載に携わった新鉱物。
なお伊勢鉱(2013年発見)は本鉱物のマンガン置換体に相当する。
詳しくは資料(『地質調査所員が発見に携わった新鉱物』地質調査所編「地質ニュース 地質調査所創立100周年号」,実業公報社,1982, p.219 https://www.gsj.jp/data/chishitsunews/82_09_45.pdf )のリンクを参照のこと。
この出品標本が微細ながらはっきりした結晶形を見せていることがわかると思う。
同資料によれば、神岡鉱は神岡鉱山でごく一部にみられたポーフィリーモリブデン型の鉱化作用を伴う花崗斑岩の脈状岩体から周囲の飛騨変成岩帯に延びた輝水鉛鉱ー石英脈から見出された。
神岡鉱が見出された部分のサンプルは輝水鉛鉱に富む。
1980年代前半某標本店で販売されたロットのなかに「分析したところ輝水鉛鉱だった」というケースがあったため注意が必要ではある。
もっとも、機器分析は標本のどこを採取して分析機にかけるかによって結果が異なるため、完全な否定が難しいのも面倒なところ。
一方、上記の資料によれば、輝水鉛鉱の中に微細な神岡鉱が認められることもあるという。
あるいは、こうした話が伝言ゲームとなり「同じ場所から出た輝水鉛鉱には入ってるんだ。ええい! 全部神岡鉱でヨシ!」という現場猫事案だったのかもしれない。
ミネラルマーケットは2024年6月15日(土)に大田区産業プラザPiO 2階小展示ホールにて開催いたします(入場無料)。
開催時間は10:30~17:00です。
昨年までと会場が異なりますのでご注意ください。
会場へのアクセスはこちら(https://www.pio-ota.net/access/)
会場の最寄り駅は京急蒲田駅です(徒歩3分)。
また、今年は入場制限および優先入場はありません。