2008年出品
標本の大きさ約4×4×3cm
白銀色に強く輝く金属鉱物がアルタイ鉱、その周囲を取り囲むようにして存在するやや黒みのある鉱物がヘッス鉱である。自然金はこの画像では見づらいが、ルーペ使用の肉眼でじゅうぶん確認できる。
野尻鉱山は日本では最も早くテルル鉱物が見出された鉱山であるが、休山後は荒廃し、現存する標本は極めて限られる。この標本は長らく「硫テルル蒼鉛鉱」のラベルで保存されてきたが、近年、EPMAによる定量分析を行った結果、テルルと鉛が1対1の比率で確認され、テルル鉛鉱(アルタイ鉱)であることが判明した。