紫水晶 石川県小松市遊泉寺鉱山
2006年出品
大きさ8X6X6cm。
遊泉寺鉱山は安永年間の開山といわれ、最盛期の明治末頃には5000人にも及ぶ鉱山町があったという。大正時代には閉山となるが、その後に機械修理部門が独立してコマツ製作所へと発展したことは意外と知られていない事実である。
我々には銅山としての知名度よりも、古典的な紫水晶の産地として名高く、博物館などで往年の標本を見ることができる。しかし産出場所が不明で、長らくのあいだ市場に標本が流通することはなかった。
近年、往時の露頭が見つかり、さまざまなタイプの紫水晶が産したという。その中でも美晶度の高い良品が今回出品される。透明度が高く、紫色部分が“山入り”となり、根元が煙がかっているのが特徴で、母岩つきの群晶はごく少ないそうである。
退色していないこと、傷や欠損がほとんど見られない点を考慮すると、昔の標本より上物であるといえよう。
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