孔雀石、ブロシャン銅鉱 Malachite, Brochantite 秋田県北秋田市阿仁鉱山 Ani Mine, Kitaakita City, Akita Pref., Tohoku Region, Japan

 旧い金属鉱山の稼行時の鉱物標本では、鉱石鉱物や水晶などよりも二次鉱物は残されにくい傾向がある。そのためか「二次鉱物」といえば休山後のずりで鉱物採集者によって得られたものという先入観を持ちがちである。

 その意味でこれらの標本は貴重なものだろう。採取された年代は不詳であるが、戦前のものと推測される。

 和田維四郎『本邦鉱物標本』(明治40年)に「石緑(孔雀石)」という名称で「美麗なる緑色にして緻密なり外形は佛頭状をなす」と記述されているとおり、一般に「国産の孔雀石」といってイメージされるものにくらべ、破格に肉厚の集合である。

 かつて帯留めなど細工物に使われたという往時の様子を偲ばせる歴史的な一品といえよう。

孔雀石の標本左右約3センチ(画像のものをはじめ、複数出品)

ブロシャン銅鉱の標本左右約2センチ(二点出品)

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ミネラルマーケット2014は6月7日(土)10:30-17:00、飯田橋レインボービル1階にて開催です。

詳しくはサイト「ミネラルマーケット2014」をご覧ください。

入場無料。

https://mineralmarket.jp/

English page  https://mineralmarket.jp/information_e.html

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